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モスボール(Mothball)は、軍艦などを始めとした兵器を、再使用することを考慮して極力劣化することを防ぐため、開口部を防水加工し保管すること。英語のin mothballs(しまい込む)という慣用句が語源になっている。mothballは衣料用防虫剤。長期にわたって使用予定がなく、人の出入りもないと分かっている場合には、内部に窒素を充填して完全に密閉し、金属部材の腐食(サビ)を防ぐ処置を併せて行うこともある。 転じて、軍用機などを再使用することを考慮して極力劣化することを防ぎ保管することも指す。軍用機の保管にはレーダーや無線機などの電子機器及びエンジンは取り外して別に保管する。 == 実例 == ; 軍艦・船舶 : アメリカ合衆国では、軍艦は海軍予備艦隊、民間船舶は国防予備船隊としてモスボール保管を行っている。これらは、必要に応じて現役復帰したり、海外に売却されたり、あるいは実艦標的として海没処分となる。例えば第二次世界大戦終結時に、日本の降伏文書調印式に使われた戦艦「ミズーリ」は、朝鮮戦争後の1955年2月26日に退役、長らく記念艦として一般に公開されていたが、31年後の1986年5月10日に再就役した。 ; 軍用機 : アメリカ合衆国アリゾナ州のデビスモンサン空軍基地にあるでは、4,400機に上る軍用機が保管されている。主な機体はT-33、F-5、B-52、UH-1、C-130、F-4、F-16などである。 : これらの機体はスクラップとして解体、または補修用の部品取りになるか、旧式機は新型の対空ミサイルや電子戦装置などの自己防御システムのテスト用の標的機となることが多いが、保管状況のよい機体は損耗補充で復帰したり、他国への供与、売却、民間への払い下げが行われることが多い。平成23年度の補正予算で海上自衛隊が購入したC-130もモスボール保管されていたものである〔海上自衛隊YS-11後継機の機種決定について 防衛省・自衛隊〕。また、旧式のレシプロ機や練習機はCOIN機に改造されて売却されることもある。 : 航空自衛隊では余剰機や試作機がモスボール保管され、予備機扱いになる場合が多い。過去にF-4EJ戦闘機がモスボール保管され、その後RF-4EJに改造されたこともある。他に岐阜基地にてT-2CCVがモスボール保管中であるほか、部品単体でモスボール保管されている場合もある。なお、陸上自衛隊、海上自衛隊では余剰機のモスボール保管は基本的に行わず、部隊間のローテーションにて運用している。 ; 軍用銃 : M14の現役復帰の経緯は有名。「バトルライフル」の「歴史」の項を参照。陸上自衛隊でも退役した12.7mm高射機関砲M55などを予備装備として保管している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「モスボール (軍事)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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